海藻のひじきには、ミネラルや食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。ひじきは煮物やサラダとして食べることも多いと思います。
健康にも良いので、赤ちゃんの離乳食に取り入れたいと考えている方も多いと思いますが、いつ頃からであれば赤ちゃんに食べさせても大丈夫なのでしょうか?
アレルギーやヒ素の心配もあるのか、1回の量はどれくらいにすれば良いのかなど離乳食作りに役立つ情報をまとめました。
赤ちゃんの離乳食でひじきはいつから?
赤ちゃんは、離乳食後期の生後9か月頃からひじきを食べることができます。
育児書などによっては離乳食中期の生後7,8か月頃からをすすめるものもありますが、生後9か月以降の方が良いと思います。
その理由として以下のようなことがあげられます。
- 独特の触感や磯臭さがある
- 繊維が多いので食べづらい
- 消化があまりよくない
離乳食中期に食べさせたい方は、しっかりと煮こんだものを少量をすりつぶして与えるようにしてください。
ひじきの栄養は?赤ちゃんの歯や骨を強くする!
ひじきには、骨や歯を強くするカルシウムや便秘解消に効果的な食物繊維、血液を作る鉄分がたっぷり含まれています。
可食部100gあたりの含有量は、
- カルシウムは牛乳の約12倍
- 食物繊維はごぼうの約7倍
- 鉄分が鶏レバーの約6倍
も含まれているんですよ!
他にも、カルシウムの吸収を助けるマグネシウムやマンガン、ビタミンKも含まれているので、赤ちゃんの歯や骨を丈夫にする効果があります。
赤ちゃんにひじきアレルギーやヒ素の心配はある?1回の量に注意!
赤ちゃんのひじきアレルギーはある?
海藻類はアレルギーが起こりにくい食材ですが、アレルギー症状が起こる可能性があります。初めて食べさせる時には注意が必要です。
*息子は離乳食後期でひじきを初めて食べた時に蕁麻疹が出てしまいました。
- わかめ
- のり
- 昆布
- もずく
なども同じような成分を含んでいるので、同様にアレルギーになる可能性があります。
症状としては、次のようなことが起こることが多いです。
- 口のまわりのかゆみ
- 腫れ
- 発疹
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛 など
初めて食べさせる時には、少量にしてアレルギーがないかどうか確認するようにしてください。
ひじきのヒ素は赤ちゃんに大丈夫?
ひじきには「無機ヒ素」という有害な物質が含まれていることをご存知でしょうか?
無機ヒ素が体内に大量に入ると、次のような症状が起こるそうです。
無機ヒ素を一度に、または短期間に大量に摂取した場合、発熱、下痢、嘔吐、興奮、脱毛などの症状があらわれると報告されています。
また、長期間にわたって継続的に大量に体内に入った場合には、皮膚組織の変化やがんの発生などの悪影響があると報告されています。
大人では乾燥ひじき5gを週に3回以上食べたりしなければ問題ないそうです。
日本人が今まで普通に食べてきた量であれば、ヒ素中毒の心配はないようです。
乾燥ひじきを水に戻すことで約5割、茹でることで約8割のヒ素を取り除くことができるので、調理の際には下茹ですることが1番良いです。
赤ちゃんに対するひじきのヒ素の影響も報告されていませんが、赤ちゃんは消化器官が大人より未熟なので、1食を少量にして週3回程度にしておく方が安心だと思います。
赤ちゃんに与えるひじきの量の目安は?
それでは、どれくらいの量のひじきを食べさせると良いのでしょうか?
目安の量を知っておくと、与えすぎてしまうことも避けられると思います。
食べる量 1食の目安
- 乾燥ひじき・・・小さじ1程度
- 生ひじき ・・・ひとつまみ程度
これくらいを目安にしてください。
消化が良い食べ物ではないので、あまり食べ過ぎないほうが良いでしょう。
離乳食のひじきの下ごしらえ、保存方法は?
離乳食におすすめのひじきの種類は?
ひじきにはいろんな種類がありますが、どれを離乳食に使うのがよいのでしょうか?
市販のひじきは、部分別に出荷されることが多く以下のようなものがあります。
茎の部分を使用したもの
中には太くて長いものも、歯ごたえや弾力も強い
- 長ひじき
- 茎ひじき
- 糸ひじき
芽・葉の部分を使用したもの
茎の部分よりも柔らかい
- 芽ひじき
- 姫ひじき
- 米ひじき
赤ちゃんには、やわらかくて食べやすい「芽」や「葉」の部分を使ったひじきを使うのがおすすめです。
生のひじきでも、乾燥させた干しひじきでもしっかりと煮こんで柔らかくなっていればOKなので、どちらを購入しても良いですよ。
スーパーに売られているものの約9割が輸入品となっていますが、赤ちゃんに与えても特に問題はありません。
気になる方はやや高値にはなりますが、国内産のものも売られているのでそちらを買うことをオススメします。
離乳食のひじきの下ごしらえ、大きさの目安
乾燥ひじきを水に戻して、下茹ですることでヒ素も8割ほど取り除けますよ!
基本的な下ごしらえ方法をご紹介します。
離乳食のひじきの下ごしらえ
- ひじきを水でもどす(パッケーシの表示に従って)
- 沸騰したお湯でしっかりと茹でる
- 茹で上がったら、すりつぶしたり、小さく刻んだりする
大きさの目安としては、以下を参考にしてください。
※私が離乳食で与えてみて、食べやすそうだと思った大きさです。参考にしてください。
- 7,8か月頃 ・・・すりつぶすか、細かく刻む
- 9~11ヶ月頃・・・5mm以内の大きさに刻む
- 1歳~ ・・・1cm以内の大きさに切る
そのままの大きさで食べられるのは「芽ひじき」で生後1歳半くらいからと言われています。
それまでは食べやすいように小さく刻んであげる方がよいでしょう。
離乳食のひじきの保存方法、冷凍方法
ひじきは乾燥のものは賞味期限が長く、長期保存することができます。しかし、これは未開封の時の賞味期限です。
一度開封したものは、空気に触れて味が落ちてしまいますので、密閉して保存できる袋などに入れて保存し、できるだけ早く使う方が良いでしょう。
下茹でしたものや、調理したひじきは冷凍することができますよ!1食ずつ小分けにして製氷皿などにいれて冷凍すると、離乳食に使いやすいですね。
解凍する時には電子レンジで温めるか、凍ったまま煮たり炒めたりしてもよいですよ。1週間を目安に食べきるようにしてくださいね。
赤ちゃんにおすすめのひじきを使った離乳食レシピ
煮物以外にもひじきにはいろんな調理方法がありますよ。
うどんやおやきなど赤ちゃんが食べやすい離乳食レシピをご紹介しますので参考に作ってみてください。
離乳食中期:しらすと野菜ひじきのうどん
材料 (一回分)
しらす 10g
人参・大根 20g
ひじき 1g
うどん 40g
かつお昆布だし 1カップ
作り方
1、しらすを5分熱湯につけて塩抜きをする。
2、かつお昆布だしに人参・大根・ひじきを入れ火が通るまで煮る。
3、うどんと①を入れて煮立ったら。2分ほど仕上げ煮。
4、必要分であれば片栗粉でとろみづけ。
離乳食中期:うまみたっぷりのひじき煮
材料
芽ひじき(乾燥) 10g
だし汁 1カップ(200ml)
人参 1/2本(40gぐらい)
玉ねぎ 1/2玉(50gぐらい)
作り方
1、芽ひじきをたっぷりの水に20分ほど浸して戻す。
2、戻したひじき、人参、玉ねぎを細かくみじん切りにする。
3、鍋に全ての材料を入れ中火にかける。蓋をし沸騰したら水分が飛ばないように弱火~中火にし、コトコトと煮る。
4、全体的に火が通り、食べやすいやわらかさになれば、蓋を外し少し水分を飛ばすように煮詰めて出来上がり。
離乳食後期:ひじきごはん
材料
米 1合
乾燥ひじき 2g
にんじん 3㎝
玉ねぎ 1/8コ
えのき お好みで
昆布 3㎝
醤油 小さじ1
作り方
1、お米をとぎ、水につけておく。
2、ひじきを水で戻し、細かく切る。にんじん、玉ねぎは月齢に合わせて切る。えのきはやや細かく切る。
3、月齢に合わせた水を入れ、昆布、ひじき、野菜類をすべて入れ、お粥モードで炊く。
4、炊きあがったら、冷凍保存します。
離乳食後期:豆腐ハンバーグ
材料 (1週間分)
鶏むねひき肉 200g
豆腐 400g
長ネギ 1/2本
乾燥ひじき 大さじ1
片栗粉 大さじ4
塩 少々
作り方
1、ひじきを水に浸けて戻しておく。
2、お豆腐を水切り。キッチンペーパーにくるんで、レンジで2分チン。粗熱をとっておく。
3、長ネギと戻したひじきをみじん切りにする。
4、鶏むねひき肉、②、③、片栗粉、塩をきれいな袋に全部入れちゃう!
5、あとは袋の上から全体が馴染むまでもみもみ。
6、馴染んだら袋の端をハサミでチョキチョキ!
フライパンに絞り出す。
7、いい感じに焼き色がついたら、ひっくり返す。
蓋をして弱火で3分。
離乳食完了期:鉄分たっぷり離乳食♪野菜ひじき肉あんかけ
材料 (1週間分)
ひき肉(鶏でも豚でも)150グラム
人参 1本
大根 20センチ程
玉ねぎ 小1個
ひじき 大さじ2
片栗粉 大さじ2〜3
しょうゆ(味噌でもお好みで)適量(大さじ2程度)
水 カップ4
昆布(だし汁用) 一枚
かつお節(だし汁用) ひとつかみ
作り方
1、【だし汁を作る】鍋に水カップ4と昆布を入れて30分ほどおいてから、火にかける
2、沸騰直前で昆布を取り出し、かつお節を入れる。沸騰を続けるくらいの弱火で10分ほど煮立たせる。
3、かつお節を取り除いておく。
4、野菜を月齢に合わせた大きさに切る。今回は人参と大根はいちょう切り、玉ねぎはあらみじん切りにしています
5、だし汁に切った野菜を入れ、30分ほど月齢に応じたやわらかさになるまで煮る
6、ひき肉と水に戻したひじきを入れてひき肉の色が変わったら、醤油を入れる。だし味が効いているので少量でOK
7、一度火をとめてから、水溶き片栗粉を加え、一煮立ちしてとろみがついたら完成!
離乳食完了期:ひじきと青海苔の卵焼き
材料 (一本分)
卵 1個
ひじき(乾燥)小1
青海苔 一つまみ
和風だし 大1
作り方
1、ひじきは水で戻して細かく刻む。卵をボウルに割り入れ材料を全て入れ混ぜる。
2、熱したフライパンに薄く油をひいて卵焼きを焼く。
3、8等分して1回の食事で2〜4切れ食べさせます。残りは冷凍OK
まとめ
・ひじきは離乳食後期の生後9~11ヶ月頃から
・ひじきを初めて食べる時にはアレルギーの注意!
・1食を少量にし、週3回程度にしておけばヒ素の心配も大丈夫
・離乳食には「芽ひじき」「姫ひじき」「米ひじき」がオススメ!
・下茹でしたもの、調理したものは冷凍保存も可能
身体に嬉しい栄養素がたくさん含まれているので、食べる量に気をつけながら離乳食にも取り入れてあげてくださいね。
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