塩焼きやみそ煮、お寿司のネタなどで私たちの食卓でも登場する機会が多い魚の『さば』
大人にとっては脂がのっていて美味しい魚ですが、赤ちゃんには与えてもよいのでしょうか?
また、さばの水煮缶など、缶詰のさばもよくありますが離乳食に使えるのか?
今回は、離乳食のさばについて役立つ情報をまとめました。
赤ちゃんの離乳食でさばはいつから?
赤ちゃんの離乳食でさばはいつから?
赤ちゃんは、離乳食後期の生後9か月頃からさばを食べることができます。
さばは青魚に分類されるので、白身魚やカツオやマグロなどの赤身魚を食べてから与える方が良いとされています。
アレルギーを起こしやすい魚と言われているので、心配な方は離乳食完了期になってから与えると良いと思います。
さばは、白身魚よりも筋肉量が多いので加熱すると身がかたくなってしまいます。
また、魚の中では味が濃く脂ものっているので離乳食後期からであれば食べられますのでそれまでは控えましょう。
赤ちゃんの離乳食に使える魚は魚の身の色によって食べるられる時期が異なります。
白身魚・・・生後5,6ヶ月頃
赤身魚・・・生後7,8ヶ月頃
青魚 ・・・生後9、10ヶ月頃
食べさせる順番があるのには3つの理由があります。
①加熱時の身の食感
②脂質と塩分の量
③アレルギー・食中毒への注意
この理由により、最初はやわらかく淡泊な味わいの白身魚からがオススメなのです!
さばを離乳食に使う時には必ずしっかりと火を通して、食べやすい大きさにしてから与えます。
そのままでは食べづらい時には、水分を加えて加熱して片栗粉でとろみをつけて与えると良いと思います。
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さばの栄養は?赤ちゃんの脳の活性化に◎
さばには良質なたんぱく質がたっぷり含まれています。たんぱく質は健康な臓器や筋肉を作るうえで欠かせない栄養です。
セレンというミネラルの一種が豊富にふくまれており、このセレンはタンパク質と結合することで体に吸収されやすくなります。
高い抗酸化作用があり、がん予防やアンチエイジング効果があるので、ママにとっても嬉しい成分ですね!
さばには脂がたっぷりで、魚の中では群を抜く濃厚な味わいがあります。その脂には、DHAやEPAが豊富に含まれています!
これらは、主に魚介類に含まれている不飽和脂肪酸の一種です。DHAは、記憶力や物を考える能力をが向上し、脳が活性化します。両方一緒に摂ることで相乗効果が出て、精神の安定の効果もあるそうですよ!
他にはビタミンB12、ビタミンDが多く含まれています。
ビタミンB12:血液中のヘモグロビンを作る働きがあります。
ビタミンD :カルシウムやリンの吸収をよくして、歯や骨の形成を促進したり、強くしたりする効果がありますよ。
さばの「血合い」は食べてもいいの?
身の皮の近くにある赤茶色の部分を「血合い」といいます。
この血合いには鉄分などミネラルやビタミンがたくさん含まれているので、赤ちゃんの不足しがちな栄養を補うのにはピッタリなんです。
この血合いの部分は、赤ちゃんも食べて大丈夫なんです。
しかし、身の部分と違い血合いには少しクセや臭みがあるので食べたがらない赤ちゃんもいます。
嫌がる場合には、無理をして与えずに様子を見ながら少しずつ身に混ぜてみましょう。
赤ちゃんの離乳食でさばのアレルギーは?
赤ちゃんはさばでアレルギーが出やすい?
さばは魚介類の中でも、アレルギー反応が出やすいといわれています。
初めて食べる時には魚介類のアレルギーに注意が必要なので慎重に与えましょう。
アレルギーの症状としては、『口腔アレルギー症候群』といって、食べた後に口や口のまわりが赤くなったり腫れたりします。
他にも、
・湿疹
・目のかゆみや充血
・鼻水
・下痢、嘔吐
・喉の腫れ
などの症状が出たりするようです。
食後にいつもと違う様子があればアレルギーの可能性があるので、赤ちゃんの様子をしっかりみてあげてください。
心配な場合にはすぐに病院に行くようにしてください。
初めて食べる時には、アレルギー反応によって重篤な症状が起こらないように少量与えるようにしましょう。
さばの「ヒスタミン食中毒」にも注意!
アレルギーも心配ですが、それ以上に注意したいのがヒスタミンによる食中毒です。
特にさばは魚のなかで最も傷みやすい魚なので、注意が必要です!
赤身魚や青魚の筋肉には、ヒスチジンというアミノ酸が含まれています。
保存状態が悪いとヒスチジンをヒスタミンに変換するヒスタミン生成菌が繁殖します。この菌によって食中毒を引き起こしてしまうのです。
症状は、口の周りの赤み、頭痛、発熱、じんましん、下痢など
アレルギーと症状が似ていることからアレルギーと勘違いすることがあるそうです。
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赤ちゃんの離乳食でさばの水煮缶は使って大丈夫?
生のさばを買って下ごしらえするのは手間がかかるものです。
スーパーに行くと、さばの水煮缶や味付けがされているさばの缶詰などが数種類売られていますが、こちらは離乳食に使っても大丈夫なのでしょうか?
さばの『水煮缶』であれば離乳食後期から使っても大丈夫です。
さばは傷みやすいので、しっかり加熱されていて食中毒を起こすリスクが低くなるので下ごしらえが簡単で嬉しいですね。
「水煮」とありますが、実際は薄い塩水で茹でられているので塩分が入っていますので、与える時には何点か注意することもあります。
さばの水煮缶を離乳食で使う時に気をつけること
調理する前に塩抜きをして塩分をできる限り取り除きましょう。
ざるに入れて上から熱湯をかけるか、お湯に浸して塩分を抜くなどで大丈夫です。
塩抜きしても多少は塩分が残りますので、与え過ぎないようにしましょう。
さばの水煮缶を初めて与える時に、アレルギーの可能性もあるので、初めてのものは少量にしておきましょう。
小骨が入っていることがあるので、しっかり取り除いて与えてください。
塩抜きして下ごしらえしたものは冷凍保存することができます。製氷などに1回分ずつ冷凍して1週間を目安に食べきってください。
水煮缶はOKでも、みそ煮など味付けをされているさばの缶詰は赤ちゃんには与えないようにしてください!
大人でも味が濃いと感じるものなので、お湯で茹でても赤ちゃんには味が濃いのです。また、添加物も含まれているので、添加物は赤ちゃんにできるだけ与えない方が良いでしょう。
離乳食のさばの下ごしらえ、保存方法は?
赤ちゃんにおすすめ!おいしくて新鮮なさばは?
離乳食でさばを使うときには、鮮度の良いものを購入することが大切です。
1番良いのはお刺身のさばですが、焼魚用、煮魚用の切り身でも大丈夫です。傷みやすいのでできるだけ鮮度のよいものを購入してください。
新鮮なさばの特徴はこちら▼
- 背の色と模様がきれいなもの
- エラの部分が鮮やかな赤色のもの
- 大きくて丸みがあり、締まりがあるもの
- 切り口に張りがある
- 血合いが黒ずんでいないもの
逆に血合いが黒っぽくなっているものや、張りがなく水分が出ているものは鮮度が落ちているので避けましょう。
離乳食のさばの下ごしらえや調理法は?
さばの離乳食の下ごしらえ
1、鍋にお湯を沸騰させる
2、さばの切り身をお湯の中に入れて茹でる
3、しっかりと火が通れば、あげて水気を切る
4、赤ちゃんが食べやすいように、すりつぶすか小さく切る
骨や皮はしっかりと取り除いてあげましょう。
お湯を沸かすのが面倒、という方は電子レンジでも加熱ができますよ!
電子レンジで加熱する方法
1、耐熱容器にぶりと水を少量(大さじ1程)入れる
2、ラップをして500wで1分~2分ほど加熱
3、しっかり火が通っていればOK
(身が厚くて火が通っていなければもう少し加熱してください)
さばの調理法としては、茹でた後に身をすりつぶしてお粥や汁物に混ぜると食べやすくなります。そのままでは少しパサついて食べづらいので、とろみをつけると食べやすいですよ!
歯茎でしっかりカミカミできるようになっていれば、大きくほぐした身を他の食材と和えたり、そのままでも食べることができるようになってきます。
〈下ごしらえのポイント〉
・臭みが気になるときには、茹でる前にさっと水で洗ってキッチンペーパーで水気を吸い取ってから茹でると少しは臭みがとれます。
・長く茹でると栄養が流れてしまったり、身がパサパサして食べにくくなってしまうので気をつけてください。片栗粉をつけてから茹でるとパサパサし過ぎるのを防げますよ!
さばの保存方法、冷凍保存はできる?
生のさばは傷みやすいので買って来たら当日に調理して食べるのが1番です。
冷蔵庫のチルド室なで保存しても翌日には食べるようにしましょう。
長く保存していると魚から出てきた汁によって傷んでしまい美味しくなくなってしまいます。
常温で放置するとヒスタミンに変換されやすくなり、食中毒になりやすくなります。一度ヒスタミンが蓄積されると、加熱しても分解されないので一度鮮度が落ちたものは食べないようにしましょう。
さばは冷凍できますが、冷凍すると味が落ちてしまうようです。1番は生のまま調理して食べることですが、やむをえない場合は傷んでしまう前に冷凍してください。
冷凍方法
さばの切り身をしっかりとラップで包む(ぴったりと)その後に、冷凍保存用の袋に入れる。臭みやぬめりが気になるようならさっと洗って水気を拭いてから冷凍してください。
2~3か月ほど保存できますが、早めに食べましょう。
離乳食用に下ごしらえしたさばは冷凍することができます。
煮汁などがあれば一緒に冷凍すると解凍したあとにパサパサすることを防げますよ。
解凍は電子レンジでしっかり熱を通すようにするか、鍋で温めるようにしましょう。1週間を目安に食べきりましょう。
さばを使った離乳食レシピ
さばを離乳食に取り入れるときに参考に作ってみてください。離乳食後期から食べられるレシピを紹介します。
さばバーグ
さばの水煮缶を使って作る栄養満点のハンバーグです。手づかみ食べにも良いですよ。
材 料(小8〜10個人分)
サバ水煮缶詰 80g
お麩 小3〜4個
絹ごし豆腐 20g
ひじき(水に戻す) 大さじ1.5
野菜みじん切り お好みで適量
卵 一個
作り方
1、サバと豆腐はキッチンペーパーに包んでザルに置き、お皿を重し代わりにして水を切る。
2、水でもどしたひじきはよく水をきってから細かく刻み、お麩は手で粉状にくだく。
3、1.2を混ぜ合わせ、卵とお好みで野菜をいれてよく混ぜる。水っぽければお麩を足す。これでタネは出来上がり。
4、テフロン加工のフライパンか、油をほんの少しひいたフライパンで、片面2〜3分ずつ焼けば出来上がり。
さばと大根の味噌煮
赤ちゃん用の味付けの味噌煮です。塩サバを塩抜きして作るレシピです。
材料
塩サバ 1枚
大根(輪切り) 1cmくらい
水 200cc
料理酒 小1
みりん 小1
味噌 小1
醤油 小1/2
しょうが、ねぎ 少々
作り方
1、☆さばの塩抜き☆200ccに対して小1/2弱の塩を混ぜ、サバを1時間程つけます(1%ということです!)写真は大人のも込。
2、塩水から出して、熱湯をかけて殺菌します(皮面に多目にかけると後で皮をはがしやすくなります。)その後、水洗いします。
3、サバの皮をはがし、身の間と腹のとこに骨があるので抜くか、私は面倒なので切っちゃいます(笑)切ったとこも焼いてふりかけに◎
4、あとは一口大に切り、大根(3枚スライス→いちょう切り)と調味料、薬味を入れ一度沸かし、灰汁が真ん中に集まるので取ります。
5、灰汁を取ったら弱火にして、大根が煮えるまで煮たら完成です♪
さばの水煮缶の炊き込みご飯
炊飯器に材料を入れて炊くだけ!たくさん作って冷凍するのもおすすめです。
材料
お米 0.5合
さばの水煮缶 1缶
にんじん 1/2本
玉ねぎ 1/2個
しめじ 半分
しょうゆ 小さじ1
みりん 小さじ1
作り方
1、さば缶は取り出して大きな骨を取っておく。
2、※細かい骨は柔らかくなってるのでそのままでも大丈夫ですが気になる人は取って下さい。
3、野菜をみじん切りにする。
※子供の成長に合わせて大きさは変えて下さい。
4、お米を洗って炊飯器のおかゆの目盛りまで水を入れる。
※子供の成長に合わせて水の量は変えて下さい。
5、材料、調味料を全ていれておかゆモードで炊く。
6、炊けたらさばをほぐしながら混ぜて出来上がり。
まとめ
- 赤ちゃんは離乳食後期の生後9か月頃からさばを食べられる。アレルギーが心配なら1歳を過ぎてから与えましょう。
- さばはアレルギーが出やすので初めて食べさせる時には注意!ヒスタミンによる食中毒にも気をつけて!
- 血合いには栄養が豊富!赤ちゃんも食べて大丈夫なので、少量ずつ混ぜると◎
- さばの水煮缶も離乳食にはOK!塩抜きをして少量使いましょう。
- 傷みやすいのでその日のうちに調理が◎味が落ちるが冷凍も可能
秋、冬にはおいしいさばが手に入ると思いますので赤ちゃんにも食べさせてあげましょう。
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