煮つけやムニエルなどとして食卓に並ぶことの多いお馴染の魚の『カレイ』
栄養豊富で離乳食にも使いやすい魚の一つでもあります。
実は、カレイには20ほど種類があることをご存知でしたか?赤ちゃんにはどの種類のカレイでも大丈夫なのでしょうか。また、アレルギーの心配は?
下ごしらえや冷凍保存方法など、離乳食のカレイについて役立つ情報をまとめました。
赤ちゃんの離乳食 カレイはいつから?
赤ちゃんの離乳食でカレイはいつから?
赤ちゃんは、離乳食初期の生後6ヶ月頃からカレイを食べることができます。
まずは、お粥や野菜のペーストに慣れるのが先なので、離乳食開始から1ヶ月経った生後6ヶ月頃から白身魚を食べさせるようにしましょう。
★アレルギーが心配な場合は離乳食中期以降に食べさせるようにしましょう。
カレイは加熱をしても身がふっくらしていて食べやすい魚です。1年中スーパーでも手に入れやすく、低脂肪で臭みも少なく消化にも良いので離乳食にぴったりの魚ですよ。
カレイを離乳食に使う時には必ずしっかりと火を通して、つぶしてペーストにしたり、食べやすい大きさにしてから与えます。
そのままでは食べづらい時には、水分を加えて加熱して片栗粉でとろみをつけて与えると良いと思います。
カレイの栄養は?赤ちゃんに欠かせない栄養がたっぷり!
カレイには良質なたんぱく質がたっぷり含まれています。たんぱく質は健康な臓器や筋肉を作るうえで欠かせない栄養です。
カレイには、ビタミンB2、ビタミンB12などもたっぷり含まれていますよ。
ビタミンB2は、炭水化物・脂質・タンパク質の3大栄養を体内でエネルギー転換する時に必須の栄養素で、細胞を作ったり再生する働きもあります。ビタミン12は、血液を作る働きがあり、不足すると集中力や気力の低下や手足のしびれを引き起こす原因になるそうです。
またカレイには、ビタミンDも多く含まれており、体内でカルシウムやリンの吸収を助ける働きがあり、歯や骨を丈夫にしてくれます。
赤ちゃんの離乳食でカレイのアレルギーはある?
カレイは比較的アレルギーになりにくい食材ですが、アレルギー反応が出ることがあります。
初めて食べる時には魚介類のアレルギーに注意が必要です。
魚でアレルギー反応が出るのは、魚の筋肉に含まれる「パルブアルブミン」という成分がアレルギーを引き起こすからで、鮭、マグロ、カレイ、鯛などの魚に多く含まれています。
アレルギーの症状としては、
・口のまわりが赤くなったり腫れたりする
・口の中や周りがかゆくなる
・湿疹、じんましん
・目のかゆみや充血
・鼻水
・下痢、嘔吐
などの症状が出ることがあると言われています。
食後にいつもと違う様子があればアレルギーの可能性があるので、赤ちゃんの様子をしっかりみてあげましょう。心配な場合にはすぐに病院に行くようにしてください。
初めて食べる時には、アレルギー反応によって重篤な症状が起こらないように少量与えるようにしましょう。
赤ちゃんの離乳食にはどの種類のカレイが良いの?
どのカレイが離乳食には良いの?赤ちゃんが食べやすい種類は?
カレイには赤ガレイ、マガレイ、黒カレイなどをはじめ20ほど種類があります。
スーパーに行くといろんなカレイが売っているのでどれを買ってよいのか迷うかもしれませんが、じつはどのカレイでも離乳食には使えます!
★身が厚かったり、少し脂が多かったりなど違いはありますが、離乳食では下茹でをするので脂も抜けますし、どのカレイも身が柔らかく栄養にそこまで差はありません。
小さいカレイは身が少なく、骨取ったりするのが大変なので大きくて身が厚い方が下ごしらえは簡単ですよ。
また、旬の時期のものを買うと栄養も豊富で美味しいので、スーパーで何を買うか迷った時には以下を参考にしてみてください。
・5~9月 ・・・メイタガレイ
・7~11月・・・マコガレイ、イシガレイ
・10~2月・・・ババガレイ、アカガレイ
・12~2月・・・ササガレイ、マガレイ、ホシガレイ
卵付きのカレイは離乳食で使える?
卵ついている子持ちカレイも売られていますが、この種類も離乳食に使えるのか心配になる方もいるようです。
卵がついていることで心配になるのは「魚卵アレルギー」だと思います。
卵アレルギーのあるお子さんや卵を食べさせたことがない場合だと心配かもしれませんが、卵アレルギーと魚卵のアレルギーは関係がないと言われています(参考:アレルギー支援ネットワーク)
加熱をすれば卵の部分は簡単に取り除けますので、魚の身の部分だけを離乳食につかえば問題なく使用することができますよ。
卵はあえて離乳食で与える必要はないので、大人が食べると良いですね。
離乳食のカレイの下ごしらえや冷凍方法は?
離乳食に使う新鮮なカレイの選び方
離乳食でカレイを使うときには、鮮度の良いものを購入することが大切です。
1番良いのはお刺身の切り身ですが、刺身がなければ煮つけやムニエル用の切り身、焼き魚用のものでも良いですよ。
【新鮮なカレイを選ぶポイント】
・表面のいろがツヤツヤしていて、程よいぬめりがある
・裏側が真っ白なもの
・肉厚で身がしまってハリがあるもの
・切り身は白身に透明感があり、血がにじんでいないもの
離乳食のカレイの下ごしらえと加熱方法
カレイを離乳食で使用する時の基本的な加熱方法をご紹介します。お湯で茹でるか、電子レンジで加熱する方法がありますよ!
【お湯で茹でる場合】
1、鍋にお湯を沸騰させる
2、カレイをお湯の中に入れて茹でる
3、しっかりと火が通れば、あげて水気を切る
4、赤ちゃんが食べやすいように、すりつぶすか小さく切る
※骨や皮は丁寧に取り除きましょう
お湯を沸かすのが面倒、という方は電子レンジが楽ですよ。
【電子レンジの場合】
1、耐熱容器にカレイと水を大さじ1程入れる
2、ラップをして500wで1分~2分ほど加熱
3、しっかり火が通っていればOK
(身が厚いものは火が通りにくいので、時間を足して加熱してください)
カレイに臭みやパサつきがある時は?
臭みが気になるときには、茹でる前にさっと水で洗ってキッチンペーパーで水気を吸い取ってから茹でると少しは臭みがとれます。
長く茹でると栄養が流れてしまったり、身がパサパサして食べにくくなってしまうので気をつけてください。片栗粉をつけてから茹でるとパサパサし過ぎるのを防げますよ。
そのままでは少しパサついて食べづらいので、片栗粉などでとろみをつけると食べやすいですよ!
歯茎でしっかりカミカミできるようになっていれば、大きくほぐした身を他の食材と和えたり、そのままでも食べることができるようになってきます。
離乳食のカレイの保存方法、冷凍保存は?
生のカレイは、買って来たら当日に調理して食べるのが1番です。冷蔵庫のチルド室なで保存しても翌日には食べるようにしましょう。
生の魚は傷みやすく、刺身から出てきた汁によって傷んでしまい美味しくなくなってしまいます。もしすぐに食べない場合には、キッチンペーパーで包んでからラップをしてチルド室で保存するのが良いでしょう。
【カレイの冷凍保存方法】
生のカレイは冷凍できますが、冷凍すると味が落ちてしまい身も少しパサついてしまいます。
1番は生のまま調理して食べることですが、やむをえない場合は傷んでしまう前に冷凍してください。
カレイの切り身の水分をキッチンペーパーで取ってから、しっかりとラップで包み冷凍保存用の袋に入れて冷凍します。2週間ほど保存できますよ。
離乳食用に下ごしらえしたカレイは、煮汁などがあれば一緒に冷凍すると解凍したあとにパサパサすることを防げますよ。
ペースト状にしたものや、細かくほぐしてから製氷皿などにいれて1回分ずつ冷凍するのがオススメです。
解凍は電子レンジでしっかり熱を通すようにするか、鍋で温めるようにしましょう。こちらは、1週間を目安に食べきりましょう。
カレイを使った離乳食レシピ【初期・中期・後期・完了期】
カレイの調理例として参考にしてください。
離乳食初期:カレイのトロトロ煮
とろみがついているので食べやすいですよ。お粥にかけて食べるのも◎
材料 (1人分)
カレイ 10g
片栗粉 少々
作り方
1、沸騰したお湯にカレイを入れて煮る。
2、十分に火が通ったら、水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。
3、すり鉢でなめらかになるまでする。
離乳食中期:野菜とカレイのとろみスープ
野菜もたっぷり食べられるレシピです。とろみがついていて食べやすくなっていますよ。
材 料(1人分)
人参(みじん切り) 大さじ1
茄子(みじん切り) 大さじ1
玉ねぎ(みじん切り)大さじ1
カレイの切り身 1/3切
※ 水 50cc
※ 片栗粉 小さじ2
水 1カップ
作り方
1、人参、玉ねぎ、茄子をみじん切りにし、カレイも冷蔵庫から出し包丁で切り、鍋に水を入れて煮る。
2、煮たったら、※を入れ、とろみをつける。
離乳食後期:かれいのあんかけ煮
だしのうま味で魚がおいしく食べられますよ。野菜も一緒に食べられるレシピです。
材料
かれい 15g
人参 10g
玉ねぎ 10g
ピーマン 10g
だし汁 1/2カップ
水溶き片栗粉 少々
作り方
1、解凍したかれいはゆでて水けをきり、食べやすい大きさに切る。
2、薄味に調味しただし汁に人参、玉ねぎ、ピーマンのみじん切りにしたものを入れ、やわらかくなるまで弱火で煮る。
3、野菜がやわらかくなったら1.を加えてひと煮し、水溶き片栗粉でとろみを付ける。ほぐしながら与える。
離乳食完了期:カレイの煮付け
甘辛い味付けでご飯がすすみそうなおかずです。
材 料(作りやすい量人分)
カレイ(切り身)1切
★水 75~100ml
★酒 小さじ1
★砂糖 小さじ1/2
★みりん 小さじ1/2
★しょうゆ 小さじ1/2
作り方
1、鍋に★をすべて入れて中火で煮立てる。
2、煮立ったらカレイを入れて、弱めの中火で時々煮汁をカレイにかけながら煮る。
3、10分くらい経ち、カレイに火が通り、煮汁が少なくなってきたら完成♪
まとめ
- 赤ちゃんは離乳食初期の後半の生後6か月頃からカレイを食べられる。
- 初めて食べる時にはアレルギーに注意!
- どの種類のカレイでも離乳食に使える!旬のもので肉厚なものがオススメ
- 傷みやすいのでその日のうちに調理が◎下ごしらえしたカレイは冷凍できる。
離乳食のタンパク源としてオススメの魚なので、ぜひ食べさせてあげてくださいね!
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